受験などの大事なイベントに合わせて、最高のパフォーマンスができるよう睡眠習慣を変える方法です。少なくとも2週間、できれば、4週間以上前から取り組むと脳をベストコンディションに持っていけます。

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受験のための睡眠習慣

睡眠サイクルの固定(4週間前~)

起きる時間を決める
まずは、受験の開始時間を押さえておきます。

通常は、起きてから2時間ぐらいしないと脳は活性化しませんので、それに合わせた起床時間を確認します。高校生なら登校時間がありますので問題ありません。

予備校生、大学生など、朝起きる時間が比較的自由に決められる人は、遅くとも試験開始時刻の2~3時間前までを起床時間とし、毎日、同じ時間に起きるようにします。

ここで重要なのは、毎日の起きる時間を固定することです。
起きる時間が固定されると、1日のスタート時間が固定され、毎日が同じリズムでスタートできるようになります。

朝起きたら、カーテンを開け、ベランダがあるならベランダに出て、太陽の光を浴びて大きく伸びをします。

外が明るくなっていれば、曇っていても、建物の影でもかまいません。太陽光を感じることで、カラダに1日の始まりのスイッチが入ります。

朝食をとる

脳が働くには糖質が必要です。

試験が午前中からあるなら朝食をとる習慣をつけるべきです。

カロリーメイトやバナナ1本でもかまいません。それもムリならコーヒーや紅茶に大目に砂糖を入れることです。

睡眠時間を決める

次に、自分のカラダに必要な睡眠時間を把握します。
睡眠時間の1サイクルの目安は1時間半ですので、6時間、7時間半あたりが一般的です。これに寝付くまでの時間がありますので、6時間半~8時間が必要十分な睡眠時間です。

ただし、もっと短い時間でも毎日頭がスッキリしているなら、6時間半以上眠る必要はありません。

ここで重要なのは、「必要十分」ということです。逆に寝すぎると、返って頭がぼんやりしたり、夜なかなか寝付けないことになります。

朝起きる時間と自分に必要な睡眠時間がわかったら、それを生活に組み込みます。

毎日起きる時間を固定できれば、受験日の2週間前までは、必要な睡眠時間以下でも大丈夫です。睡眠のサイクルからすると、2週間前までは4時間半、6時間に寝付くまでの時間を加えた時間を睡眠時間にしておくとムリがありません。

昼寝は20分まで

朝起きる時間になれるまでは、日中眠たい日が続きますが、2週間もすると自然と起きられるようになります。

それでも耐えられないほど昼間眠いようであれば、昼寝するしかありませんが、その場合のポイントは2つです。
(1) 寝るのはイスに座ったままで、横になって寝ない。(2) 20分以上寝ない。

昼寝で横になって20分以上寝てしまうと、夜の寝つきが悪くなり、夜の睡眠の質も下がります。どうしても20分で止める自信がない場合は、コーヒーや紅茶を飲んでから、昼寝することです。

参考例 勉強に適した時間

個人差はありますが、24時間の中で、勉強に適した時間があります。
勉強の一つの敵は睡魔です。眠くなってくると集中力が途切れてきます。24時間の中には睡魔の強い時間帯・弱い時間帯があります。その時間を有効に使うと、集中的に取り組むことができます。
また、記憶を定着させには、睡眠が非常に重要です。記憶物は寝る前にやり、朝起きてから復習すると効果的です。

7時起きの人の冴えてる時間

22 :■■□□
23 :■■■□
24 -:■■■□┓↓記憶の定着化
01 -:■■■□┣成長ホルモン活発
02 -:■■■■┛
03 -:■■■■:最も眠い
04 -:■■■■:最も眠い
05 -:■■■□
06 -:■■■□┓(できれば30分ぐらい)
07 :■■□□┣朝日を浴びてリセットする
08 :■□□□┛↓ゴールデンタイムの始まり
09 :□□□□
10 :□□□□
11 :□□□□
12 :■□□□
13 :■■□□(↓20分程度の仮眠)
14 :■■■□:午後の眠気のピーク
15 :■■□□
16 :■□□□(21時までは眠らない)
17 :■□□□
18 :□□□□
19 :□□□□:最も眠りづらい
20 :□□□□(軽い運動に最適)
21 :■□□□
22 :■■□□

■:眠い □:眠くない
:勉強に最適 :勉強に適 :記憶物に適

勉強に集中しやすい時間帯は、朝起きてから昼食前までと、夕方17時ぐらいからと21時ぐらいまでです。夕方からの時間帯を有効に使うには、夕食を遅めにするか、軽くするかです。

※あくまでモデルパターンで誰でもこれに当てはまるわけではありません。それでも睡眠は、学習効果を高めるには絶対必要です。短時間睡眠でも大丈夫ならいいですが、そうでなければ少なくとも6時間半は眠る時間にあてましょう。

頭のピークを受験時間に持っていく(2週間前~)

受験2週間前からは、受験時間が頭の回転のピークになるようにもっていくことです。
あらかじめ受験科目の時間が分かっているなら、それに合わせて勉強します。
特に数学や物理などの受験時刻に同じ科目の過去問をやると、脳がその時間に働きやすくなります。

また、受験時間に合わせて、その時間内でまだやっていない年の試験問題を解くことで、時間配分の感覚をやしなうことができるようになります。(すべての年の過去問を制覇しているなら、同程度かやや難易度の高い学校の試験問題です。)

必要十分時間眠る

ここまで、必要十分時間未満の睡眠だったら、そろそろ必要十分時間の睡眠に切り替えましょう。

もし、今の時間で日中眠くなったりしないのから、あえてリズムを変える必要はありません。そうでないなら必要十分時間の睡眠をとるように変えましょう。

ここでもポイントは、朝起きる時間を変えないことです。もし寝不足感がとれないようなら、寝る時間を早めることです。それが毎日続くようなら必要十分睡眠時間が短すぎるかもしれません。

必要十分時間にするため早く寝ようとすると、返って寝付きが悪くなることがあります。
その場合のポイントです。

  • コーヒー、紅茶、コーラなどカフェインの入ったものは、寝る5時間前からは飲まない
  • 夕食から寝るまで2時間(できれば3時間)以上あける
  • 寝る前に熱い風呂に入らない
  • 寝る1時間前は頭をクールダウンさせる時間にする
寝る前に勉強するなら、暗記物

間違っても数学や物理で脳を活性化させてはいけません。寝る前に繰り返し暗記物をやると寝ているうちに頭に定着します。翌朝すぐに寝る前にやったことをおさらいするとさらに効果的です。

普通に過ごす(3日前~前日)

受験日が近いからといって寝だめをすると、返って受験前日眠れなかったりします。必要十分睡眠を組み込んだサイクルを崩さないことです。ただし、前日は、午後からはコーヒーなどカフェインの入ったものは採らないようにしましょう。

前日、眠ければ早く寝ても良いですが、起きる時間まで9時間以上あるなら、寝るべきではありません。
そんなに早く寝ると、途中で目がさめるだけです。

いつもの寝る時間になったら、眠くなくても布団に入りましょう。いつもの時間であれば、横になって眼を閉じているだけで、自然と眠くなってきます。

当日

当日、もし途中で目が覚めても、とりあえず横になっていましょう。
眼を閉じて横になっている-それだけでも随分と休養になります。あえて眠ろうとする必要はありません。合格した後のことだけ考え、起きる時間まで、ゆっくりしていましょう。

前日までに、必要十分な睡眠時間が取れていれば、試験当時に多少睡眠時間が短くても問題ありません。
脳に必要なのは糖分
カラダが糖分を作るためには、パンやゴハンは欠かせません。かといって受験日に、朝、昼とも食べすぎはよくありません。
無理して食べる必要はありません。
普通どおりの朝食、昼食にしましょう。

エネルギー補給の準備をしておく
昼でなくとも受験の途中でおなかが減ることもあります。そのときのためすぐにエネルギー補給できる準備をしておきましょう。
てっとり早いところでは、カロリーメイト系のビスケット、バナナ、おむすび、甘いチョコレートなどです。
これだけでもぜんぜん違います。

卵・乳製品に注意
あなたの体質や普段の食生活によりまずが、緊張が胃腸に来る人は、牛乳、牛乳を含む製品、生卵、半熟卵は、少なめにした方がよいでしょう。

参考・例題完全マスターで数学を得意にする

もしあなたが数学が苦手で、平均以上の点が取りたいなら、やり方があります。
何冊も問題集をやる必要はありません。チャート式のような例題-解答の解説がしっかりしたテキストを選び、
例題を完全にマスターすることです。

受験勉強の多くは記憶力で成り立っています。
日本史、世界史、地理の点数の多くは、どれだけ記憶しているかによって左右されます。英語も文法、イディオム、英単語の知識がないと点数は取れません。

数学とかは、記憶だけではないように見えますが、数学で解答を導き出せるかどうかは、問題‐解答の基本パターンをどれだけ記憶しているかで決まってきます。

数学が苦手で、テストで平均以上の点を取りたいなら、1冊のテキストの例題を完全に解けるように繰り返し解いていくことです。1ヵ月くらいは必要ですが、確実に数学の試験の点数が上がります。

例題をマスターする

  1. チャート式など例題―解説の丁寧さに定評のあるテキストを用意する
    ※今使っているものでもかまいません。
  2. その中の例題を最初から順に解いていき、解答を見ずに解けた例題に◎印をつけていく
    解けなかった問題は、解説をよく読んで解き方を理解する
    ※例題だけです。応用問題等は今は取り組む必要はありません。
  3. 2を最後の問題まで解いていく
  4. 解けなかった例題(◎印のついていない例題)を解いていき、解けた例題に〇印をつける
  5. 4を最後の問題まで解いていく
  6. 4をもう一度繰り返し、解けたら△印をつける
  7. ここまでくれば、かなり数学の力は上がっていますが、時間があるようなら

  8. 応用問題を解いていく。解けなかった問題は解説をよく読んでおく

試験2,3日前に、印のない例題、△の例題に目を通しておく。(時間があれば〇印まで含めても良い)

もし夏休みや冬休みにかけて1~6までできれば、それだけで休み明けの最初の数学のテスト結果が、目に見えて違ってきます。

基礎問題で完勝する

数学の問題は 基礎問題か応用問題です。基礎さえ繰り返し押さえておけば、基礎問題は簡単に解けます。
応用問題は、応用の程度によりますが、応用の元になった基礎問題の知識がないと話になりません。基礎がしっかり頭に入っていると、簡単な応用問題はすぐに解けます。

ポイントは、ひとつのテキストの例題を繰り返し解いて、基礎(例題)をしっかり頭に叩き込むことです。
あなたが数学の難関校を受験するのでなければ、定評のあるテキストを選べば、その1冊+受験校の過去問で十分です。

英語学習のヒント

英語の場合も、基本英文700選などを、ひたすら完全に英訳できるようにすることで、基本を叩き込むことができます。
ただし、英語の場合は、この他に絶対的な単語力が必要です。イディオムは基本英文でもある程度カバーできますが、単語はひたすら暗記するしかありません。

このためには、

  • 寝る前の30分を英単語の記憶に費やす
  • 朝起きてから寝る前の単語を繰り返す

これで頭に残る単語が増えていきます。

NHKラジオ講座

英語のマスターは、どれだけ英語に接したかで決まってきますので、NHKの語学講座を生活のサイクルに取り入れるのもよいでしょう。スマホにNHK語学講座のアプリをインストールしておくと、いつでも前週のラジオ講座を聞くことができます。
「NHK語学」で探すとすぐに見つかります。

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